プロとしてケアという言葉を正しく理解する

ケアマネージャーはプロとしてケアという言葉の意味を正しく理解する必要があるでしょう。

福祉の世界には残念な現実がいまだに存在しています。
介護を必要とする利用者に対して心の底から大切にしているとは言いがたい低レベルの接遇姿勢を目の当たりにすることもあるのです。
プロと呼ぶに値しないと言われることがないよう、ケアの原点に常に立ち変えなければならないのです。

ケアという言葉には心を尽くして大切にするという意味が含まれています。
見落としてはならないのは、心を尽くしてという点です。
見せ掛けでなく、心の底から大切にする、全力を尽くしあらゆる手段を講じて大切にするという意味です。
この意味でのケアを実践するには誰に対しても尊厳の念を持ち、プラスの視点を持って接することが必要要素となるでしょう。

同時にどんなことがあろうとも、マイナスの視点でみないという姿勢を貫くことが求められるのです。
利用者を大切な存在だという眼差しで見つめ、尊敬の念を持って支援することが重要でしょう。
たとえば、認知症により行動障害を抱える利用者に対して、みんなを困らせる人だというマイナスの視点ではなく、何が支援困難な行動を起こす状況に追い込んでいるのか、その原因を考える姿勢で向き合うことが大事です。
利用者に問題があるのでなく、困難な状況に追い込んでいる原因を追究し、その状況から解放するためにはどのような支援が必要なのかという観点や姿勢で接することが求められています。